日本人女性特有のマインドセットでは稼げない理由
マインドセットとは『生まれ持った性質』『その時代の空気』『経験や教育』などから形成される思考様式で、信念や心構え、価値観、判断基準あるいは暗黙の了解事項や無意識の思い込み、陥りやすい思考回路といったものです。
今の社会で『一般常識』だと考えられているマインドセットのまま起業をすると、なかなか稼ぐことができません。
それはなぜなのか?日本人女性特有の思考様式を 1.生まれ持った性質 2.その時代の空気 3.経験や教育 の3つの観点から読み解いてみましょう。
1. 生まれ持った性質
『経験は遺伝しない』これまで言われ続けてきた生物学の常識です。ところが最近、米国のエモリー大学の研究チームとタフツ大学の教授が、その常識を覆す発表をしています。
・恐怖の記憶が遺伝する(エモリー大学)
・母親が若いころにした良い経験は子供に遺伝する(タフツ大学)
※どちらもマウスのDNAによる実験段階です
もし、この事実が人間にも当てはまるとしたならば、親から受けた教育を排除したとしても、私たちには母親の思考回路が遺伝されている可能性があるのです。
お母さんが生まれ育ったのはどんな時代でしょうか?ほとんどの方が、高度成長期の生まれなのではないでしょうか。
高度成長期のまっただ中である1960 年に池田内閣が打ち出した『所得倍増計画』によってこの時期、終身雇用、年功序列、企業組合といった日本型の就労が普及し労働者は心理的拠り所を地域・親戚共同体に代わり、企業共同体へ求めるようになったそうです。
そんな社会情勢を経験してきた女性にとって、企業で働くことこそが生涯の安定を得られる術であると強く感じていたのではないでしょうか。そう考えると、あなたの中にもその記憶が遺伝しているのかもしれません。
2. その時代の空気
日本における時代ごとの性別役割について見ていきましょう。日本では古くから『男は仕事、女は家事・育児・買い物(男は妻子を養い、女は家族を守る)』という分業を主としてきました。
※自営業や農業などは家内労働のため必ずしもこの概念は該当しません。
この考えは、社会に『家』が確立した中世から存在し1970 年代まで続きました。1980 年代以降になって女性の社会進出が可能な条件が整い、勤労女性が増加。
1990 年代から2000 年代の経済停滞がきっかけで共働きが急増し、少子化による労働力不足の懸念から、労働力の増加を期待した男女共同参画の政策に政府が力を入れ始めたのです。
このような移行時代が「あなたが生きてきた時代」ではないでしょうか?
女性も学校を卒業したら当然のように社会に出て働く時代です。
少しでも良い会社に就職するため、少しでも良い高校や大学へ進学する。その頑張りは、良い企業への採用としてきちんと返ってくる時代であったのかもしれません。
3. 経験や教育
日本における教育は、知識編重(いわゆるつめこみ教育)と批判されることがあります。そのため、批判的思考力、想像力、コミュニケーション能力、交渉能力などの育成に立ち遅れているとの見方があります。
また、生活全般において社会の道徳規範を身につける事を重視することから社会秩序の維持も教育目的の一つとして認識されています。
海外から見る日本人の国民性として、真面目で几帳面、やさしい、協調性に優れる、マナーが良いなど素晴らしい意見が多いのは、この教育のおかげなのです。
しかしその反面、議論を好まない。自分の意見をあまり言わない。本音と建て前を使い分ける。共同体的である。といった意見も多く聞きます。
つまり、今でも日本の教育は『THEサラリーマン精神』を育成しているといっても過言ではないのです。
起業は就職と違いゼロから1を生み出す精神が必要です。ですから、サラリーマンマインドでは1を生み出す力が決定的に不足しているのです。
起業家に必要なマインドセットとはどんなものなのか?身に付けるためにはどうしたらよいのか?はまた別の記事でお話ししていきますね。